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もう耐えられない!

キャロルは最高に頭にきています。

夫の実家が指示する、高名な精神科医のセラピーを受け

(当時ゲイは病気とみなされていました)、

昼食会では円満な夫婦を装う。

うっぷんを聞いてくれる相手はもちろんこの人、

親友のアビーです。

「気取ったランチを何回やれば気がすむの? 

もう耐えられない!」 頭を抱えている。

アビーはちょっと心配そうでしたが、

来るべき時が来たって感じで、 次のように聞きます。

それは、またあした。

(「キャロル」)