キャロル20160518

 

「あなたの気持を喜んで受け入れたのよ。いい?」

探偵の盗聴がわかってから、
落ち込んで車を走らせるキャロルとテレーズ。
無言のテレーズに
「なにを考えているの?」
とキャロル。
「…」
「何度同じ質問をさせるの」
とキャロル。
テレーズは泣き出し、一緒におれる嬉しさで旅行を受け入れたのは軽率だった、
自分勝手だった、でも、
イエスというしかなかったとしゃくりあげる。
キャロルは車を路肩に止め、
両手でテレーズを自分のほうを向かせていう。
「あなたの気持を喜んで受け入れたのよ。いい?」
やっとテレーズは頷く。

(「キャロル」)