陽の当たる場所20160319

 

「愛しています。それを言いたくて。」

モンゴメリ・クリフトはリズのプロポーズを拒否した、たったひとりの男性です。
彼はゲイで、リズに対しては妹のような愛情だったのでしょう。
上のセリフは「陽の当たる場所」のラスト。
死刑が執行される直前の恋人モンティ(モンゴメリ)にリズは面会に来た。
劇中、彼はリズと相思相愛になったが、それまでつきあっていた女性を、過失で死なせた。
ひとりの女性の不幸のうえに、自分だけの幸福は築けないと考えた男は死を受託します。
少女のようなリズが、最愛のモンティにありったけの思いを伝える。
映画の中でも報われなかった愛が、ふたりの行く末を暗示していたよう。

(「陽の当たる場所」)