キャロル20160305

 

「スイートにすれば? 割安なら」

離婚係争中のキャロルは娘の親権でこじれ、最愛の娘を、手放すことになるかもしれない不安でいたたまれない。
動揺をまぎらすように、旅行にテレーズを誘う。
「よかったらいっしょに行かない?」
テレーズはまっすぐキャロルを見て「ぜひ」短く答える。
ルーニー・マーラの、ひたとキャロルに充てた瞳が力強い。
旅行に出たテレーズはキャロルと二人だけになり、いるべき場所に自分がいる落ち着きを得て、今までのようにビクビクしていない。
初めてホテルに投宿する日、フロントはスイートが割安だと進める。
キャロルはテレーズに気をつかって「スタンダード、2部屋」と言う。
ところがテレーズは「スイート1部屋にすれば? 割安なら」
それまで受け身だったテレーズが、しっかり横入り。
キャロルも意外そう(笑)

(「キャロル」)