女と女と井戸の中20160219

 

「あなたは私の宝物、すべてなの」
「そうよね、でもごめんなさい、彼といたくてたまらないの」

さびしい女ほどだまされやすいのね。
砂漠の一軒家で、父親に下女同様にこき使われているヘスターが、怠け者でろくでなしの家政婦を大事にする。
友ダチがいなかったヘスターは、家政婦が女を相手にしない女なのに、宝物のように扱う。
女はヘスターの貯金をだまし取るが、「お金がいるのならあげるわ」とまで言うのだ。
家政婦に棄てられ、やっとヘスターは正気に戻る。
ドジ踏んだおかげで、女を見る目が出来たらいいのだけど。

(「女と女と井戸の中」)