嫉妬20151210

 

「互いの存在だけがふたりの誓い」

大晦日ね。心にジンとくるいいセリフがほしいわ。
「嫉妬」という最悪の邦題のために、ソンをした見本みたいな映画です。
本作のために少し付け加えるけど、主演のエマニエル・ベアールとベアトリス・ダルもさることながら、彼女らの思春期を演じた少女たちがとてもいいのよ。
特にグロリアをふりまわす、フランセス役のクララ・ポンソがね。
さっさとグロリアを棄てたくせに、20年もたって会いにくる自分勝手な女。
ゲイだとばれないよう偽装結婚までしている。
夫のほうこそいい面の皮だけど、妻とグロリアの激しい愛をみて、この女たちは「互いの存在だけがふたりの誓い」なのだと、しみじみと独白します。監督のヴィルジニー・デパントはフランスの作家です。
小説の一行のようなきれいなセリフが多かったわ。
よいお年をどうぞ。元旦にお会いしましょう。

(「嫉妬」②)