ホテル・ニューハンプシャー20151225

 

「姉さん、なにかほしいものは?」
「きのまでのわたしを」

ジョディ・フォスターは女優キャリアの節目になる時期、暴行、強姦される役で存在感を示しています。「告発の行方」(アカデミー主演女優賞)、
「ブレイブ・ワン」(ゴールデングローブ主演女優賞)、そして本作。
この映画はレーガン大統領狙撃事件に関連して、マスコミの餌食になったフォスターが、しばらくおちこんでいたブランクからの復活になりました。
輪姦されたフォスターがだれにも会いたくない、おずおずと、姉を恋人として愛する弟がたずねる、「姉さん、なにかほしいものは?」
答えがこれ「きのうまでのわたしを」。
映画史に残るセリフと思えます。
本作でフォスターのラブシーンの相手は、ナターシャ・キンスキーでした。
いがみあい、ののしりあい、愛しあう複雑な恋仲です。

(「ホテル・ニューハンプシャー」)