ママン20151222

 

「わたしは低俗なふしだらな人間よ。
わたしを愛するならわたしのふしだらさも愛して」

いっしょに暮らしていた父親が事故で死に、息子はカナリア諸島にいる母のもとにくる。
イザベル・ユペールがアブナイ母親を演じます。
17歳の息子に女性をあてがい、性にめざめさせる。
ところが息子は、家に母親がいないとすぐ「ママはどこ? いつ帰ってくる?」と聞く。
息子の「母離れ」のためにママは女友だちと旅にでる。
帰郷したママに息子は歓喜、ひさしぶりに主人を迎える愛犬のよう。
ママは息子に自分のふしだらさも愛せと言う。
このふたり、濃厚な放射能を浴びせあっているような熱愛です。
どうなるかって? 破滅以外のなにものでもなかったわ。

(「ジョルジュ・バタイユ ママン」)